KAAT(神奈川芸術劇場)の「マホガニー市の興亡」(22日まで)を見終わった直後、身体全体がザワザワするような衝撃を受けました。1920年代、ブレヒトが作ったオペラをKAAT芸術監督の白井晃さんが新たな感性によって、ミュージカルとして作り変えた作品。
金さえあればなんでもできるという退廃的な世界のはてに、「弱者に暴力を」などと書かれたプラカードを持った市民たちが結集する。津久井やまゆり園事件を想起して、身体の震えが収まりませんでした。
上演が決まったのは1年前。舞台人の感性が今の時代の風を感じ取っていたということなんでしょうか。