竹村健一さんが亡くなられました。92年に始まった『報道2001』で15年にわたってご一緒させていただいただけに、心にポッカリと大きな穴が開いたような寂しさを感じています。

メディア怪獣とも呼ばれ、テレビの特性を知り尽くした上で、自ら実践されていました。「テレビはハプニングのメディアや」と仰りながら、私がスタッフと徹底的に議論して作り上げてきた議論の流れを、「そんなしょうもない事、聴くな」といきなりぶち切られることもしばしば。その都度、私は右往左往しながら、議論を立て直すためにアクセクしていました。まさに竹村先生の存在そのものがハプニングでした。

そのおかげで、私もキャスターとして鍛えられたと思っています。

誰に遠慮するわけでもなく、好き放題やりながら、みんなに親しまれる。そんな生き方は羨ましいかぎりでした。竹村さんの死は一つの時代の終わりのような気がします。心からご冥福をお祈りします。